■フィンランド視察報告だより 教育メッセ③
視察報告現地情報をお話します。
毎年冬に行われている教育関連の見本市=Educaを視察してきました。
国の礎となるのは人
=教育 であるという考えのもと
教育改革を繰り返しながら進化し続けるフィンランド教育。
教育費は無償。
子どもだけでなく、大人も大学に戻って無償で教育を受けることができます。
教師資格は大学院=修士資格が必要。
人気職業なので採用時の倍率も数十倍になります。
全国から教育関連者が集まる
メッセで行われている多数のセミナーの中から
日本のヒントになりそうな内容を聴いてきましたのでご紹介します。
■セミナー 「テーマ:子どもを励ますことの重要性」
パネリスト
児童心理学者、現役の教師、保護者連合会理事長、
発言の概要
・クラスで一人でいる子どもを見過ごさずに
言葉がけをする
・フィンランドの文化としてほめる、励ますことが苦手。
・いじめは社会全体の仕組みの結果である
・相互交流の欠如が原因
・イジメる子、イジメられる子、という個人の問題ではない。
・何もしないこと=放置することが状況を悪くする
黙認しないこと
・子どもに寄り添うことが大切
・落ち込んでいるときは、励ましより
その場にいて共感すること
・感情的になっている子どもの気持ちを
理解してからアドバイスする
そういう感情も含めて好きだから=受容する
・寄り添う方法として
子どもの言葉を復唱すると受け入れることになる。
・誰にも気づいてもらえない、
というアンケート結果がある
先生が自分のことを気にしてくれていない=45%
・SNSでの仲間外れ、先生も気づくべきではないか
・どんな子どもにも一人でもいいから
助けられる大人の存在が必要
・学校、クラスを安心、安全な場所に
するための活動を授業に入れる
・大人が否定的な不信感を抱えないこと。
子どもは敏感に察知する
・完璧な大人はいない。
優秀な先生ほど完璧を求めがちだが、
できないことを認めることも重要。
いかがでしょうか。
わたしたちにも当てはまることがたくさんありますよね。
教育先進国でも様々な問題に直面しそれに向き合っていこうとしていることがわかります。
Educaは、先生を対象にしていますが、この内容はすべて保護者のみなさまにも
あてはまります。
何があっても子どもに寄り添い、励ます子育てができていれば学校でも自尊心を持ってがんばってくれますよね。