■小学1年生授業内容
今日は、小学1年生の授業内容をお話します。
フィンランドは6歳から義務教育が始まります。
小学校に入る前にプレスクールという保育園に1年間通ってそこで学校に慣れさせて、学ぶための基礎力を身に着けるように先生がサポートします。
小学校ではクラスで発言するときに静かに手をあげますが、そのアクションは
プレスクールで先生が毎日、根気強く教えることによって1年の間に身につくようになります。
なかなか大変なことですが、小学校で子どもたち全員が手をまっすぐに上げている姿を見ると先生の努力は素晴らしいと感じます。
日本でも小1の壁と言われていて保育園、幼稚園から小学校に入学すると突然、規律性を求められ、
きちんと座ること、並ぶことなどをしなくてはならないので、子どもたちはギャップに慣れるまでに時間がかかります。
1年生はまだまだ学校に毎日来ることが大変です。
今回、視察したクラスの子どもたちはちょうど通学して
100日たったところ。
ということで「100」にちなんだ授業を展開していました。
算数の勉強、図工、国語、体育など科目を超えた授業が行われていました。
■子どもの集中力に合わせたアクティブラーニング型授業
授業は45分間。
子どもの集中力は15分程度なのでそれに合わせて3つのテーマで授業展開していきます。
授業スタイルはアクティブラーニング型。
自主性、自立を基本に組み立てられています。
クラスの人数は多くて25名。
時々半分に分けて別の授業を行うこともあります。
席はグループ型に配置されています。
テーマ1(15分)
- 「100」までの数字が書かれた紙を
グループの代表者が先生のところに取りに来る⇒自主性
- 先生が読み上げる数字に好きな色を塗る
(色鉛筆使用)⇒数字を把握する 色を塗る
- できたら先生に提出
テーマ2 廊下で運動(15分)
3人ずつグループになって廊下に貼ってある
運動をする
10回その場でジャンプする
10回片足ケンケンする
それぞれに数字が書かれていて
トータルで100回になる。
⇒運動能力と、集中力、数字を把握、グループでやり切る
テーマ3(15分)
絵本の読み聞かせ
フィンランドでは本の読み聞かせや読書教育に力を入れています。
本が自分で読めるようになっても親や大人が継続して読み聞かせをすることによって創造力が養われます。
子ども主体の授業は先生の工夫によって展開してきます。
■叱らない工夫
小1の子どもたちはまだじっとしていられないことが多いのですが、
頭ごなしに叱ることはなく、赤、緑、黄色のカードを使って静かにできない子どもに自覚させていました。
目に余るこどもは廊下で5分間反省させることもあるそうです。